サンタのブログは渋滞中

想いと勢いだけで綴るため文脈が渋滞しがちなワイのブログです

ロックバンドのシングルツアーについて

五年ぶりのシングルツアー

五年ぶりのシングルツアーということで二年ぶりに筆をとろうと思った次第です。どうも。

今回は待ち望んだシングルツアーが始まるということで前回のシングルツアーを振り返りつつ言いたいことをいう。そんな感じです。よろしくどうぞ。

筆者がはしゃいでいることが少しでも伝われば幸いです。

※この先はOne roll, One romanceのネタバレを含みます。

 

One roll, One romance雑レポ

 2017年12月8日の金曜日、平日の昼間にもかかわらず環状線は多くの人を運んでいた。ほとんどの乗客の目的はUSJであり、ガラガラになった電車の中を見渡しながら桜島を目指した。桜島の駅を降り、5分ほど歩いた先にあるのがZepp Osaka Baysideだ。ひと月前にSHISHAMOのLiveで来ていたこともあり準備は万端、初めてのユニゾンのLiveでも勝算は万全だった。会場につくと7人ほどが物販の前に並んでいた。MV衣装のままのサイン入り等身大パネルに興奮しながらに自分もその列に加わった。どんなブランドよりも価値があると錯覚しながら、1万円ほどするバックパックと缶バッジ、タオル、バンTを買い、友達を待った。

 

 潮風が肌寒い屋外から熱気と人が満ちた場内に移る。ぐんぐんと人込みをかき分ける友達に離されまいと必死に追いかけた。開演時刻になり数秒後、電気が消え演者がステージに出てくる。初めての絵の具は一生忘れられないLiveの幕開けを告げた。

 1曲目はYouTuveで何度も聞いたサンポサキマイライフだった。イントロ終わりの掛け声は勝手に体が動いた。夜な夜なkid I likeと大好きな曲たちが続く。次第に友達は見当たらなくなり、各々で自由にLiveを楽しんでいた。Mrアンディの手拍子は少し遅れてしまったが、落ち着いたテンポでコーラスまで存分に楽しめた。シューゲイザー、天国と地獄と激しい曲が続く。柵を両手に持ちヘドバンしながら田淵をにらみつけるファンもいたことをよく覚えている。他人に迷惑をかけなければ楽しみ方は自由なのだと感じた。このLiveを通じて知った曲が2曲あり、それがノンフィクションコンパススノウアンサーだ。ノンフィクションコンパスはBside総選挙で筆者が投票した曲であり、スノウアンサーは一番好きなアルバムJET CO.の収録曲である。このLiveのセットリストをwalkmanで再現して聴くうちにどちらも大好きな曲になった。アンコール最後の締めはシャンデリアワルツ。会場はもちろん最高潮。開演時の100倍いや、110倍の熱気に包まれLiveは終演を迎えた。僕はこのLiveがなければUNISON SQUARE GARDENをここまで好きになってはいなかったと思う。それほどまでに素晴らしいLiveだった。

 

セトリ

0.絵の具

1.サンポサキマイライフ

2.徹頭徹尾夜な夜なドライブ

3.kid, I like quartet

4.MR.アンディ

5.シューゲイザースピーカー

6.天国と地獄

7.fake town baby

8.クロスハート一号線(advantage in a long time)

9.flat song

10.ノンフィクションコンパス

11.メカトル時空探検隊

12.パンデミックサドンデス

13.スノウアンサー

14.Session "One roll, One romance"

15.Silent Libre Mirage

16.10% roll, 10% romance

17.誰かが忘れているかもしれない僕らに大事な001のこと

18.シュガーソングとビターステップ

19.オトノバ中間試験

20.Invisible Sensation

21.RUNNERS HIGH REPRISE

22.シャンデリアワルツ

 

 セトリについてのツイートで、「このシングルツアーは『街』を題材にした曲を中心とするセットリストだった」というのを目にした。確かにそうかもしれない。fake town babyは言わずもがな、喜怒哀楽、クロスハート、ノンフィクションコンパス、メカトル…etc.『街』が歌詞に入る曲が多い。このバンドのファンクラブもUNICITYというだけあって『街』には特別な思い入れもあるのかもしれない。そこにツアー表題+カップリングの3曲、ツアー中にリリースした新曲を含む直近シングル4曲が入ってくる。4曲あるシングルタイアップのアニメは「ボールルームへようこそ」と「血界戦線」だ。とすると、「血界戦線」のキーワードが「街」だとするならば、「ボールルームへようこそ」のキーワードは「ダンス」だろう。オトノバとシャンデリアには「踊る」というキーワードがはいっているが、そういった観点からセトリを作っているんだとすれば今度のセトリはどうなるのだろうか?楽しみで仕方がない。

 

シングルツアーのいいところ

 最後にシングルツアーのいいところ考えて終わろうと思う。

新曲・カップリングが聴ける

 これは真っ先に挙げられるだろう。シングル曲はともかくカップリング曲を聴ける機会は少なく、貴重である

セトリの自由度が高い

 筆者は曲と曲のつなぎの部分をUNISON SQUARE GARDENのLiveの一つの楽しみだと思っている。セトリに入ってくる曲で確定枠はおそらくカレイド、ナノサイズ、そしてPhantom Jokeぐらいだろう。自由な枠組みの中でどんな曲が連続で演奏されるのか、それを楽しみにしているファンも少なくないはずだ。

・予想外の曲が聴ける

 前に述べたのは曲数の自由度でこれは曲の自由度の話だ。アルバムツアーでない分複数のアルバムからバイキングのように曲をとってこれる。最近はあまりやっていないレア曲をコアなファンは聞きたがっている。

 

 Or,Orが最高のLiveだったこともありシングルツアーが待ち遠しかった。きっと四年後も?5年も待たせやがって…という気持ちでいっぱいだ。今年のユニゾンも強いらしいから本当に楽しみだ。

 かくして、シングルツアーが始まる。

この時期に聴きたくなるアルバムJET CO.(完全版)

2作目のフルアルバム

JET CO.はUNISON SQUARE GARDENの二作目のフルアルバムだ。発売されたのは2010年の4月7日だが、いまだに根強いに人気があり熱狂的なファンが支持するフルアルバムだ。前作以降のシングル表題曲「cody beats」を含む12曲を収録している。逆に言うとシングルはその一曲のみ。タイアップのついた楽曲は収録されていない。勿論有名な曲なんて全然ないのだが、そこが物好き達から熱狂的に好まれている。字の通り俺達は熱く、狂っているのだ。

UNISON SQUARE GARDEN JET CO.

中身

それでは、収録されている曲を一曲づつ紹介していこうと思う。

 

1.メッセンジャーフロム全世界

どれほど世界が変わろうとも、自身も自信も揺るがない。

派手過ぎず、地味すぎず、丁度いいところからイントロが始まる。半端なことも、妥協もせず、自分たちが楽しいことを只々追求するというスタンスを宣言しているようにも思える。ファンとの距離感も揺るがない。たまには意見を求めることもあるかもしれないが、少しチヤホヤしたくらいで有頂天にも偉そうにもならないでください。そういった自分たちの意見を届けるための曲なのかもしれない。一曲目にして最高のつかみなのである。

 

2.コーヒーカップシンドローム

まわるまわる、世界はまわる、僕らを中心に?

タイムスリップのような効果音ののち軽快なリズムのイントロからこの曲はスタートする。シンドロームは訳せば症候群という意味だが、イメージとしてはピーターパンが絡んでいるのだろう。ピーターパン症候群とは『成長することを拒む男性』のことだそうだ。サビで出てくるルーフトップは屋上やテラス等の開放的な景色を楽しみながら飲食できる場所を指す。とどのつまり、世界はめまぐるしく変化し、周囲もどんどんと大人になり、自分だけが世界から切り離され子供のままだ。別に、大人になんてならなくても、変化していく世界を、景色として楽しめばいいじゃないか。もどかしいかもしれないけど、でもそれを感じているのは君だけじゃないはずだ。コーヒーカップからのぞいたようなその世界をまわす中心にいるのは、僕達か、君か?そんなことが言いたいのかもしれない。無邪気な童心のままでいることを、テーマパークのようなワクワクが詰まったおもちゃ箱を開ける瞬間の気持ちを、肯定してくれるのがこのJET CO.というアルバムなのだ。

 

3.チャイルドフッド・スーパーノヴァ

ルールはある。やぶることも、たまにある。

やくそくは”一時間”だけ 

でもそんなに うまくはいかないでしょ

ゲームガチ勢が言うととたんに説得力が変わってくる。この冒頭部分の歌詞は、トンガリキッズの「B-DASH」を彷彿とさせる。

この曲は少年の欲望と我慢と憧れを描いている。スーパーノヴァとは超新星爆発のことだ。少年は"記念日"に、カナアミを抜けてドリームランドへ行ってしまう。思い立ったが吉日という言葉がある。"記念日"というのはこの吉日のことかなと思う。やりたいことがあるなら、がまんなんてしないでアシカセを外してめいいっぱいやってみればいい。必要なのは、ひざをかかえて オンネノンすることではなく、貯金を(=努力を?)することだという感じに思える。………オンネノンって何や…?

 

4.cody beats

僕は行く、君の待つ場所へ

歩き出すとか言いながら、終始エレベーターに乗っているのがこの曲のMVである。このMVはカービィ洞窟大作戦を思い出す。

youtu.be

この曲は正直、ラブソングだと思っている。これが、恋心なのかもわからないし、片思いかもしれない。障害は多く、辿り着く頃にはボロボロになっているかもしれない。告白をしようとしている男の子、チョコを渡そうとしている女の子、そんな気持ちを歌っているのではないだろうか。片思いや失恋の歌が好きな僕がこの曲を気に入っているのは、暗にこの曲がそういう曲だと、無意識のうちに理解しているからなのかもしれない。

 

5.気まぐれ雑踏

悲しくなくても涙は流れる。

ここまでとは打って変わって、終始ゆっくりとしたテンポで進むバラードが5曲目に収録されている。ここまで目まぐるしい変化を、テーマパークを楽しんできた。変化する世界の中には新しくできるものもあれば、古く取り壊されるものもある。テーマパークにいる間も、ずっと遊んでいないといけないわけじゃない。雑踏というのは人ごみのことだ。人ごみは疲れる。少し休憩することも大事だ。ひとり立ち止まって休憩して、ふとした時に涙が流れることもあるだろう。誰かに頼ることもあっていい。ブログも気まぐれに更新したっていい。書きたいときに書けばいい。

 

6.キライ=キライ

 もういいや、ありのままを全部話そう

また、打って変わって、トゲトゲした曲に戻ってくる。この曲や2曲目のコーヒーカップあたりは手術をする前の鋭い斎藤の声がよく似合う。逆に、今現在の斎藤ならどう歌い上げるのか、というところも非常に興味深い。

「うるさい」という言葉は漢字にすると五月の蠅と書ける。あまり実感はないが、5月の風はうるさいのだろうか?「芸能はしたくない」、「あまり見つかりたくない」が口癖の某ベーシストだが、周りに騒ぎ立てられるのは煩わしいようだ。ロックバンドの動機はシンプルで、自分たちの楽しいことをやる。それさえ明確ならもうハードルは4つぐらいしかないし、そんなに難しくないぞ…と。どこまでが本気なのかは分からないが、そんな話をしているように思える。本当にキライなのは誰のことなんだろうか?特定の他人か?その他大勢か?はたまた自分自身か?

 

7.ライドオンタイム

思いつくまま言葉を並べて 歌いだせばミュージシャン

言わずと知れたBIGMAMAの名曲。9月に行われた「fun time HOLIDAY ONLINE」。俺達が一番聴きたかったのはこの曲だったのかもしれない。「お待たせしました。」と言わんばかりにBIGMAMAは一番盛り上がるタイミングでこの曲を披露してくれた。生のLIVEで聴くと鉄板のこの曲は、夏を終え意気消沈していた俺達に「ONLINEでもフェスはできる。」ということを示してくれた。

コマがそろう 足も動く 

それなら準備オッケーじゃん

全くその通りだ。どれだけ世界が変わっても、悲しみはいつかは終わる。生きてる限り、楽しいことはいくらだってある。俺たちにできるのは、悲しみが終わった先に、音楽が生きていられるよう互いに支えあうこと。それだけなんじゃないの。君は違うの?

 

8.meet the world time

死ぬまで覚めない夢を見る。

リズム隊大はしゃぎのイントロから始まるこの曲は、終始一定のリズムのドラムが心地いい。7曲目同様、この曲もサビで同じフレーズを繰り返す曲となっている。time(タイム)のつくこの二曲は曲順から見てもこのアルバムの中核を担っていると思う。この曲のサビはメリーゴーラウンドという歌詞を繰り返す。このアルバムのパッケージの中心に描かれているのもメリーゴーラウンドだ。テーマパークのセンターを張る責任感を背負って今日もメリーゴーラウンドは回っている。

今俺は世界をすごろくに見立てて

6通りの道を延々と進んだ

冒頭の歌詞がすごく印象的だが、何を意味しているのだろうか。筆者が思うに、その人が人の役に立ち、自分ができる、楽しめる生き方なんて6パターンぐらいしかなくて、少しの選択肢のずれが生じても結局は6つのうちのどこかに帰着する。帰着してしまえば、あとはおおまかにみると同じことの繰り返しで、あとはチャンスをつかめるかによって、夏にも冬にもなる。そんな日常が延々と続いていくのが人生だと言っているように思える。大局観?もしくは達観?ともいえるかもしれないこの考え方は、筆者の一番好きな曲である『サンポサキマイライフ』にも通じるところがあると思う。

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9.夜が揺れている

楽しい時間は、あっという間に終わってしまう。

Vo.のタメから入るこの曲は、このアルバムで最も暗い曲調となっている。ここまで、このアルバムにおいてさんざん出てきたアトラクションを指す歌詞はこの曲以降出てこない。ともすれば、ここから先は一日テーマパークで遊んだ日の夜を表しているのかもしれない。この曲のサビには春夏秋冬の季節の情景が出てくる。桜や花火をみんなで楽しむ時間というのはあっという間に過ぎ去ってしまう。そして、一人になったときにふとさみしさがこみあげてくる。そして空に昇るように意識を手放して人は眠りにつくのではなかろうか。今日という日に「ありがとう」と「バイバイ」を告げて。

 

10.アイラブニージュー

当然ながら、今夜も最高のライブを!

三度軽快なリズムに戻って、アルバムはクライマックスに向かっていく。さっきの暗さが、嘘のように明るく、能天気な軽薄さを感じる曲調だ。まるで、幽体離脱でもしたかのよう。

マスコミさえ信じなければ

なんとか平和にやってけるぞ

こんな曲の中に、グサッと刺さる歌詞を忍ばせるから、このバンドの作詞作曲家は侮れない。「マスコミなんて、書きたいように視点を変えることができるから、本当に信じれるかどうかは、自分の目と頭で考えなけりゃいけないよ」というようなことを10本腕のドラマーが言っていた気がする。人気のバンドもライブハウスに足を運び、自分での目で確かめないとならない。もちろん、このバンドのLIVEはいつだって最高だから、だまされたと思って直接見てほしい。それは、この俺が保証する。

 

11.スノウアンサー

降り続く雪だけが答えを知っている。

現状では三作ある、スノウシリーズの二作目だ。4月にリリースしたアルバムなのに雪を冠する曲があるのも、この時期にこのアルバムを聴きたくなる理由なのかもしれない。この曲は、ホワイトクリスマスの曲だと思う。筆者の一番好きなクリスマスソングは山下達郎の「クリスマス・イヴ」なのだが、この曲はユニゾン版「クリスマス・イヴ」という風に感じる。

この曲の物語は終始不明瞭な歌詞で進んでいく。文章としては成り立っているように見えなくもないが、一番大切な対象を示す目的語が常に抜け落ちているのだ。そんな、キーワードが読めないときの英語長文のような歌詞の中、物語は進んでいく。

キレイゴトに聞こえるなら

見ろ、バカ

もう一つの曲とは違い、この曲ではオフマイクで「バカ」と叫んでいる。この遠さはすごくいい演出だと思う。ここの歌詞は10曲目の話とも通ずる。たとえ、離れていたとしても、自分の目で見る努力をしないと幸せには近づかないと、そんなことが言いたいのかもしれない。でも、その答えを僕は知らない。

 

12.23:25

可能性なら、いくらでもある。

8曲目から4分以下の短めの曲が続き、ラストのこの曲は、5分21秒と長めの曲になっている。 ここまで、クライマックスに向けてだんだんと盛り上がっていた高揚感から、爆発的に下っていくような疾走感は、さながらジェットコースターのようだ。筆者は、初めて行ったユニゾンのLIVEでこの曲を聴いた。ダグアウトにも収録されていたため、知っていたこの曲は、そのLIVEのアンコール前で演奏されていた。そのことからも、このバンドのラストめの曲なのだという印象が強い。

この曲名の意味に関しては、度々考察される。一番わかりやすいものでいうと、Cメロのキメの数だ。2回、3回、2回、5回と繰り返されるキメは、LIVEで聴くと最高に気持ちがいい。

歪んでいたのは昨日のせいだった

上記の歌詞から読み取れるのは、日をまたいでいる、ということ。朝を迎えているかは分からないが日をまたいでいるのだと考えられる。

最近見かけた考察の中にこんなものがあった。”回帰線(23度26分)の1分前。23:25。つまり、帰ろう世界へ、の世界に帰る目前。”なるほど、ありそうな言葉遊びだと思う。望遠鏡や球体の上に乗って地球を探検、なんていうフレーズも出てくる。冬至夏至、北と南で太陽が真上に来るタイミングはひっくりかえる。

曲名の話から離れると、言いたいことは大体こんな感じなのかもしれない。人生は、山あり谷あり、変化するように見えて続いている。現実なんてあべこべなんだから、自分で見方を変えて七色のステージに変えてしまえばいい。浅はかな夢だと笑われても、願って走り出せばいつかは叶う。台本通りになんてやらなくたっていい。可能性なんて、いくらでもあるのだから。

 

なんでこの時期に聴きたくなるのか?

一つに、スノウアンサーがホワイトクリスマスの曲だと感じられたから、というところが大きいと思う。これまで、あまり意識してはこなかったが、季節を考えれば、クリスマスの雰囲気は歌詞にもちりばめられていると考えられる。

もう一つに、テーマパークのパッケージがあると思う。テーマパークというものは、それだけでは別段クリスマスと関係するものではない。ただ、テーマパークは子供心が詰まった夢の象徴だと考えられる。そして、それはクリスマスにも言えることだと思う。きらびやかなイルミネーションは非日常のワクワクを演出する。テーマパークやクリスマスの演出は、大人が童心に帰ることのできる魔法だと感じる。

今年はLIVEがなくなって絶望している人も多いかと思う。その中で、家で、もっと言えば一人で、このアルバムを聴いてほしい。来年や、それ以降の可能性を夢見て、今年を生き延びていきたいし、いってほしいと思う。

 

Eveの話

留学生と僕

去年の9月ごろ僕の研究室にイタリアからの留学生がやってきた。たまたま研究がひと段落ついていたこともあり僕はその留学生と付きっきりで動くことになった。理系の留学生なんてものはほとんど日本語を習わずに留学をする。なぜなら、理系の公用語は英語だからだ。大概の日本人同様に英語が苦手な僕はその留学生とのコミュニケーションで大きくつまずいた。時間のかかる測定の中、彼と僕は互いにスマホをいじりながら、少しデータについての議論をするだけだった。

ある日、僕は少し寝坊し遅れて測定をする彼と合流した。その測定は光により条件が変化するため真っ暗な部屋の中で行っていた。彼は気分を紛らわすためYoutubeで音楽を聴いていた。聞き覚えがあるメロディだなと思い耳を澄ますと、その曲の歌詞は日本語だった。その曲はEveの『あの娘シークレット』だった。

youtu.be

Eveの話題で僕と彼は盛り上がった。僕は当時そこまで知名度のなかったこのアーティストの話ができる友達を見つけて本当にうれしかった。このことをきっかけに僕は彼と打ち解けていった。

 

時は移り、2月、世界を病魔が襲っていた。未だに猛威を振るい続けているこのウイルスは彼の故郷を悲惨な状況にしていた。彼は卒業するための成果を日本で出さないといけないこともあり心身共に追い込まれており、顔色が本当に悪かった。どうにかして元気づけたいと思った僕は、「糖分をとって音楽を聴いて頑張ろう」と言って、チョコレートを手渡し、当時一番テンションの上がる曲を流した。

youtu.be

このMVのようにとまではいかないが、彼の顔色も少し明るくなった気がした。

 

2020年のEve

2020年を代表する曲は瑛人の『香水』かもしれないが、2020年を代表するアーティストとしては、個人的にはEveを推したい。

 

 僕がEveを2020年を代表するアーティストに推しているのは他でもない、公開12日で1000万再生を記録した『廻廻奇譚』だ。この曲はいまや社会現象となっているアニメ 呪術廻戦のオープニングテーマソングだ。曲調と歌詞、そして美麗なオープニングアニメーション、すべてがマッチしたことがこの爆発的な再生回数の伸びの理由だろう。研究室で僕と彼だけが知っているような知名度ではもはやなくなった。あらゆることで、一年で世界は大きく変わる。

そして、僕がEveを推す理由はそれだけではない。

 

今年僕が最初に見に行ったLiveはEveのワンマンだった。人ごみの中会場に入ると、MVさながらのアニメーションが大スクリーンに流れていた。公演が開始するとずっと同じところをループしていたアニメーションが、攻略を始めたかのように、次の場面へと進んでいった。そして、アニメーションが切り替わるタイミングでEve本人が登場した。僕はこの日初めてEveを見たのだが華奢なシルエットにサラサラの髪をしていた気がする。顔はよく見えなかったが、歌い手Youtuberを連想して、そのイメージのど真ん中みたいな人というような印象がある。

Eve Live 2020/01/03

 

そのLiveでもアンコールで披露していた『白銀』は、名曲のレッテルが張られることで有名なJR SKI SKIの今年のCM曲だった。

youtu.be

 昨年はsumikaの『ホワイトマーチ』がタイアップしていたこのJR SKI SKIだが、今年はEveが主役となることを見抜いていたのかもしれない。

バレンタイン前にはロッテとコラボした『心予報』が発表された。この曲は今年一の良曲だと僕は思っている。まずイントロでヤられる。タイトル通り初恋をしていたころの心情をフラッシュバックさせて来るのだ。僕はこのイントロで、当時片思いしていた、女の子からメールが来た時のドキドキを思い出す。アニメーションも神がかっており、クール、パッション、キュート三種三様の女の子がそれぞれ思い人にチョコレートを渡すストーリーとなっている。それぞれのカップルの学園祭の写真の演出は本当に甘酸っぱい青春を描き出しており最高にエモい。もう一度URLを貼るので絶対に見てほしい。

youtu.be

年末にはジョゼと虎と魚たちという映画の挿入歌、主題歌である、『心海』、『蒼のワルツ』を発表し、一年を通して常に話題を提供し続けた。2020年大打撃を受けた日本経済、ましてや音楽業界の中でトップクラスの活躍をしたといっても過言ではない。

 

呪術廻戦からEveを知った人へのおすすめ曲

呪術廻戦のOPとなったことによってEveを知った人も多くいると思う。そんな人たちに聴いてほしい曲(MV曲)を少しピックアップして終わろうと思う。

いのちの食べ方

『廻廻奇譚』と似た分類になるのかなと個人的に思っている曲。主人公は狗巻棘君みたいな雰囲気の少年。小気味いいメロディと、疾走感のある高音のサビが大好き。Eveっぽい感じが前面に出た曲だと思うのでオススメ。

youtu.be

お気に召すまま

打って変わって明るいダンスナンバー。ユニゾンとか好きな人にはオススメ。ボールルームにようこそのMADからであった曲。僕が初めてEveを知った曲。普通にMVもぐちゃぐちゃで楽しい。要約すると最高の一曲。

youtu.be

僕らまだアンダーグラウンド

筆者の好みとして暗い曲よりも明るい曲の方がやっぱり好き。廃墟のような、パラレルワールドのようなMV。眠れない夜のおともにしたい一曲。MVの最初がクリスマスツリーを落ちていくように見えたので最後はこの曲。

youtu.be

三歩先の人生の岐路に立って

まえがき

お久しぶりです。去年の今頃は台風と野外ライブの天気でハラハラドキドキしていたような気がしますが、今年の上半期はそれどころではないぐらいに波乱に富んだものとなってしまいましたね。フォロワーの皆さんとしてはライブが中止になったショックも大きいかと思います。またオリンピックが延期となり、手のひらを返したような不景気となった中で僕は就職活動をしていました。鬱であったり生活習慣の乱れであったりを感じながら自分の仕事と将来について模索していました。その中である曲について思いを馳せることが多々あったのでそんなことについて書いていこうと思います。

 

三年前の自分と忘れられない衝撃

2017年12月8日,とあるイベントがあり僕は大阪の桜島に来ていた。アニメがきっかけで好きになったバンドのライブが行われるのだ。放送が終了してからそのアニメを見だした僕は、そのアニメだけではなくOPそしてEDの曲にまでドハマりした。満喫で単行本を読んだうえで、その単行本を買いそろえた。OP曲を歌っているバンドは国民的人気バンドで、ED曲を歌っているバンドは独特なパフォーマンスが話題だった。僕はそのED曲を歌っているバンドに惹かれていた。そしてYouTubeでそのバンドの曲を探した。不思議なことにもう一つのバンドはMVがフルで聞けるのに対し、そのバンドは1番までしか聞けなかった。その代わりにLIVE映像を見ることができて、僕は衝撃を受けた。日比谷野外音楽堂というところで、画面越しにも伝わる熱狂があたりを包んでいた。誰よりも熱狂しているのは演者の三人だった。イントロから動き回るベース、カウントの時にしか顔が見えないドラム、カラオケで見るのとは別人にしか見えないボーカル。「この熱狂に自分も包まれてみたい」、そう思っていたバンドのライブに行くのである。

 

そのLIVEツアーの名前は「One roll, One romance」シングル曲のタイトルを捩ったツアーだった。そのシングルはとても軽快な曲で、このバンドをさらに有名にするのだと思っていた。(全然そんなことはなかった)初めてそのバンドのライブに参戦するにあたり、僕は緊張していた。調べたところでは、このバンドはコールアンドレスポンスなどは一切なく、一部の曲での手拍子があったりするが基本自由に楽しめとのことだ。「最近はファンの質が落ちた」との書き込みもあり、あの熱狂を自分が阻害してしまうのではないかという不安もあった。

 

ありったけのグッズを買い、下見していたZeep Osaka Baysideのロッカーにすべて詰め込んだ。12月の海沿いの夕方で薄着は堪えたが、身体は熱くなりたがっていた。19時を少し過ぎたころ、ライブハウス内は暗転し、歓声が巻き起こった。絵の具(当時は知らない)という0曲目から演者が登場し、1曲目はYouTubeで見ていた「サンポサキマイライフ」という曲だった。イントロの開始とともに不安はどこかへ消し飛び、画面越しに見ていた熱狂にただただ飲み込まれていった。この曲は自分にとって特別な曲になった。

 

三歩先の人生の岐路に立って

ビズリーチ、キャリトレなどといった転職に関するCMもよく目にするようになった近年では最初の就職、所謂「新卒カード」というのは三歩先の人生の道しるべぐらいに捉えてもいいのではないかと考えている。働いてみないと実際のところはわからないと思うし、どうしたって”半透明な”ままに準備するしかないように思える。企業の情報はメディアを通して知ることができるが、実際に働いている人に話を聞くと”三分間”でイメージが一転してしまうこともある。どうせなら自分や企業の全てを分析してみたいと考えるが、一番大事なのは”単純”で、他人からすれば”くだらない”ことだったりする。そんな譲れない部分がありつつも、内定は欲しいし、面接では”スマートに”受け答えしたいという”欲望と現実”が頭の中で飛び交う。サンポサキマイライフという曲はそんな就活を表しているのではないかと思いながらこの曲を聴いていた。

 

僕が特に好きなのが

”何十億も用意される 「絶景かな」のあみだくじ

どれにしようかな、いや、 

この時点ではどれだっていいでしょ” 

という歌詞だ。

”どれだっていい”とはなんとも無責任だが、希望もあって、どの道をえらんだとしても”絶景”にたどり着く道がどこかでつながっているのだという。禿げそうなほど思いつめる日々もあったけれど、曲の歌詞と、周りの人の優しさに助けられ、何とか持ちこたえることができた。

ご縁があり、思い入れのあった企業の一つから内定をいただくことができた。母親からはその気持ちを忘れずに仕事をしてくださいとのメッセージが届いた。あのベーシストは”この感情は消さないで”とオカンの心情まで歌詞にしている。

 

就活はとてもしんどかったが、本当につらいのはこれからなのかもしれない。それでも”この世の不条理に ぎゃふんと言わせる”日まで、初心を忘れず頑張っていこうと思う。

 

あとがき

サンポサキマイライフは一時期流行ったユニゾントーナメントなるもので、僕の中で一位に輝いた曲でした。就活をする中で、これって就活の曲なのかと思うほど、Or,Orのこいつの音源に救われてきました。もちろん僕はこの曲に投票したのですが、くしくもランク外だったので、”そんな不条理に ぎゃふんと言わせる”べく、初心を思い出して書いたのがこのブログでした。今後は小生並みの更新頻度でブログを書いていければいいなあと思います。なにはともかくいよいよ明日に迫った配信ライブという絶景を目指して頑張ってきた部分もあるので、存分に楽しみましょー!!

 

 

FGOとUSGの饗宴 Phantom Joke

まえがき

2019年UNISON SQUARE GARDENは15周年を迎えた。年始から慌ただしくいろんなイベントを動かし、僕たちは(主に深夜に)新しい情報が公開される度に大騒ぎした。(そのお陰でこのバンドに対する情報網も大分発達した笑)

そのおかげもあり、シングルが発売する前から曲が聞けたりしてすごいなーと思っていた。

冗長で稚拙なまえがきはこの辺で終了してシングルの話に移ろう。

 

FGOとUSGの饗宴 Phantom Joke

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作らないはずだった新曲

15周年はお祝いモードでいつものロックバンドは一年お休み、というのは今年に入って田淵が常々言っていたことだ。ファンもその真意を汲み取って、今年は新曲は出ないんだろうな、と考えていた。田淵曰く、一月頃に新曲は出来上がっており、二月にはレコーディングは済んでいたという。舞洲ライブ然り、トリビュートアルバム然り、彼らはどれだけ早くから準備をしているのだろうか。そんなこんなでアンコールツアー、波乱の舞洲ライブ、夢のトリビュートライブをこなす中での新曲リリースという芸当を成し遂げたわけだ。

高速変調の変化球

10月5日の深夜、夜行性の公式から毎度のごとく通知が届いた。新曲のMVの解禁である。期待と不安が入り混じった気持ちでMVを見た。ジェットコースターのような急加速のイントロから曲は始まる。少女が扉を開けば、スタジオライブのように向かい合わせの三人が全力の演奏をしている。初見では何が何だかわからなかった。とにかく演奏が速すぎて歌が入ってこない。Dr.の鈴木は初めて聞いたとき「やっと来たか‥‥‥!」と思うほど好みな楽曲だったらしい。この曲に対してこんな感想が出てくるなんて、対策をしてやっと攻略できるボスの難易度に満足する少年のようだ。足りない!キック、リズムを打て!なんて言えないような高速のドラミングはこの曲の一番の見どころでこの男の専売特許だ。見どころはドラムだけじゃない。ベースは曲調のせいもあってか、いつもより高速で動き回るし、恐るべきはこのギターボーカルだ。涼しい顔をしながら、1.5倍速の早送りのようなスピードで、しかしそれでいてサビ頭のフレーズ以外はしっかり聞き取れるような滑舌でもってこの歌詞を歌い上げる。その上ドラム、ベース同様ギターも細かい変調を繰り返す。この曲に対して斎藤は「そこまで難しくない」という感想を溢している。どこがだよ!!!この意見は満場一致だと思う。

 

15周年を迎える大御所アニメFGO

USGと同じく、FGOもまた15周年を迎える。このシングルを出すにあたって田淵は各所で、「アニメに失礼があっちゃいけない。でもファンを失望させることもできない。」と言っている。考え過ぎじゃないか、と心配になってしまうほどいろいろなことをこの男は考えている。今回のタイアップはバトルマンガだ。そのこともあって、乱暴な歌詞が続く。それに合わせて、闘いをイメージしたというドラミング、本当によくできたバンドだ。

 

ここ最近のシングルでは、TVsizeの1番はタイアップ、2番はロックバンドの信念、みたいな感じなのが通例だが、今回は2番もタイアップのつもりで書いたらしい。しかし、僕としては、

納得するまで終われない つまりこの空の先を見たい

悲しくちゃ終われない 覚悟の幕が上がる

悲しくちゃ終われない 「まだずっと愛していたい」

ここら辺の歌詞から、舞洲のあのライブのことを連想せずにはいられないのだ。

 

この曲はI'll never catch bad fake.というフレーズで終わる。この締め方は、カップリング曲のラブソングは突然にと似ている。シングルは出さないというのは悪い冗談だったのか、蜃気楼のように消え去った。冗談は言っても期待は裏切らないのがUNISON SQUARE GARDENだ。

青春を駆け抜ける三人組ガールズロックバンド

夏フェスの女王

自分の好きなバンド、アーティストがとても人気がある場合ワンマンのチケットというのはなかなか当たらないものだ。その中で、すこし値は張るがフェスならばチケットがとれる、ということはよくある。そして、そこでまた新たに好きなバンドを見つけたりするのだ。そんな風にして出会ったのがこのSHISHAMOというバンドだ。

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Perfumeが目当てで、友達と行ったメトロックで初めてSHISHAMOを知った。その時のセトリがこれだった。

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このセトリを聞いて、スクリーンに映し出される三人を見てファンにならない奴はそうそういないんじゃないかと思う。このころからすでに定番曲は固まっていて、そこにその時期のアルバムの代表曲を織り交ぜているようだ。トップを飾る「好き好き!」から紅白出場を果たし、知名度を押し上げた「明日も」まで一度も盛り下がることなく、常に最高潮の盛り上がりだったことを覚えている。

 

Gt.&Vo.宮崎のMCの上手さや、楽曲のポップさとメンバーの若さ、1stシングル「君と夏フェス」の影響もあり野外フェスの王様‥‥いや女王様と呼ぶにふさわしいバンドだと思う。こんなに青空が似合う爽やかなバンドは他にはない。

 

スーパー毒舌ガール

SHISHAMOの作詞作曲を担っているのがGt.&Vo.の宮崎朝子である。Vo.なのでライブ中のメインMCも彼女であり、その毒舌っぷりもSHISHAMOのライブの名物である。初めて見たときに「カップルで来てる人~」と言って挙手させ、舌打ちしていたのが衝撃的だった。「朝子~」と客が声援を上げると、すごく嫌そうな顔をして「『朝子ちゃん』な!!」と調教していたのも印象に残っている。このMCの時の感じ(低めの地声)と色気と可憐さを含む歌声(綺麗な高音)とのギャップが最高なのである。加えて、コール&レスポンスのときには低い地声で高い声を絞り出そうとしているところと無邪気な笑顔が男女問わず多くの人を虜にしている。この魅力はスクリーン越しだとしても色褪せることはない。短髪に短パンでボーイッシュな見た目でギターを弾きながら笑顔で歌ってるのがすごくいいのだが、最近はボーイッシュが過ぎて一人称が俺になったりして少し心配である。

 

楽曲の話をすると、すごくかわいい歌詞が多く、きれいな歌声も相まってとてもかわいい曲に仕上がっている。それとは裏腹にバンドとして鳴らしてる音楽はレベルが高く、聞いてていて飽きないし、リズムが安定していてとてもノリやすいのだ。

 

ゴリラとゴリラに挟まれた小動物

Ba.の松岡彩は朝子にスカウトされての途中加入だ。もともとBa.は別の人間だったのだがその人の脱退に伴い2014年の9月に加入した。いまではもうこのバンド唯一の癒し系として欠かせない存在となっている。ライブでは大きなベースを体全体で支え首を振りながら弾いており、時折観客に見せる笑顔がすごくセクシーである。また、このバンドには三人でハモるパートがある曲がいくつかある。その時の松岡の声により瞬間的に可愛さが跳ね上がるのだ。出身は大阪なのだがそれを感じさせない、すごくたどたどしいMCをする。見た目やトークは癒し系だが、ライブ中はかっこいい実力派ベーシストなのだ。

 

口下手芸人ドラマー

最後はDr.の吉川美冴貴だ。ワンマンでは彼女のコーナーがあり、毎回体を張って笑いを取りにいっている。そのときの口下手なトークは「ちゃんとオチまでたどり着けるのだろうか‥‥‥」といつも僕を不安にさせる。そんな喋りの不安定さとは裏腹に、ドラム捌きは見事でとても安定感のあるビートを刻んでくれる。個人的に(音楽的知識は皆無だが)バンドの人数が少なくなるにつれ各パートの重要度は上がると思うがその比重が一番重くなるのはドラムだと思っている。三人組のバンドがどれだけハイクオリティでカラフルな音楽を演奏できるかというのは、ドラムにかかっていると思う。一人だけ全然声援がなかったり、自分のツイートに他メンバーへのリプが返ってきたり何かと不遇な吉川だが、しっかりすごいドラマーだと僕は認識している。

 

5周年の締めくくりのベストアルバム

僕は今でこそいろんなフェスやワンマンライブに行くようになったが、年に一回以上のペースでワンマンに行くアーティストはそれほど多くない。UNISON SQUARE GARDEN,Perfume,そしてこのSHISHAMOぐらいである(三人組が好きなのかな?)。そして偶然にも今年はその三組がベストアルバムを出している。他の二組は15周年の節目なのに対し、SHISHAMOは松岡が加入してから5周年という短い期間でのベストアルバムである。しかしながら、CD枚数以外は負けず劣らずの骨太なベストアルバムなのである。「君と夏フェス」は音楽好きならだれもが知っていて、憧れるようなスタンダードな楽曲だし、ボーナストラックの「タオル」はみんなが一体となって盛り上がれる曲で、なおかつ自分たちのグッズの宣伝をする彼女たちらしい強かな楽曲だ。「OH!」はロッテ爽のCMソングで合唱が楽しいとてもさわやかな曲で、紅白出場を果たした「明日も」は今や誰もが知る定番ソングとなっている。この「明日も」はアルバムの最後に収録されているのだが、ライブでもトリを務めることが多い。SHISHAMOがすごいのはこの曲を温存して中だるみすることなくライブを盛り上げられることだ。それだけ平均的に高い曲のクオリティを誇っているし、アリーナを回れるくらいの実力を持った若手実力派バンドなのだ。

カフェ&バー RocknRolla(ロクロラ)の感想

ロッキンライフを読んで

いつも愛読しているロッキンライフでこんな記事が紹介されていた。

 <検証>大阪にある噂の邦ロックカフェバー「ロクロラ」に行ってきた!

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ニゾンの新木場liveのためにとっていた青春18きっぷの使い道を考えていた僕は夏休みの暇な日に行ってみようかなと思っていた。そんなときにちょうど予定のない日があったので暇潰しがてら行くことにしたのである。

 

ところがロクロラ公式のTwitterを見ていたら一つ気になることがあった。なんと店長さんがRISING SUN ROCK FESTIVALで北海道に飛び立っていたのである。

 

 

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今日カウンターにいるのはこの店員さんのようだ…。すごくメンチを切っていらっしゃる………ヤバそう………。と思いながらも心斎橋に向かった。

 

実際にいってみた

心斎橋からコンビニを目印にgoogleマップを見て適当に10〜20分ぐらい歩いていたら着いた。コンビニ多過ぎて不安になりますがなんか着けます。大丈夫。

 

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記事で見た看板にホッとしながらエレベーターで四階へ、店の扉を緊張しながら開ける。

中には写真の店員さんと、スーツのお兄さんが一人、店長がいないからか思ったより空いていた。カウンターの対面の壁にはプロジェクターでYouTubeの映像が写っていた。

 

「カウンターのお好きな席にどうぞ~」と言われて、適当に座ると、ラババンを首にかけた日本酒が並んでいた。

 

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おしゃれだなぁと思いながら逆を見ると………あいつがいた!

 

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心なしか店長にメンチを切られているようにも見える。

 

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気を取り直してメニューを見た。とにかく暑かったのでレモンサワーを注文した。アートできますよ、と店員さんが言ってくれたのでユニゾンのパンケーキを頼んだ。注文後、シュガーソングとビターステップのMVを流してくれた。

 

パンケーキはこんな感じ。これを見て想像した通りの味がします。

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二人組のお兄さんが新しくご来店。なんと川崎から来たそうな。フォーリミとオーラルのファンらしくその二組のラテとパンケーキを注文されていた。(めちゃめちゃ写真撮りたかった……。)

 

 スーツの方が退出して店内には四人。お兄さん方と店員さんでオーラルの話で盛り上がっていた。店員さんの地元で開催されたライブでのVo.やまたくの話が特に面白かった。(ぜひお店で聞いてみてください笑)

 

今度はオーラルのMVを流してくれた。ワガママで誤魔化さないで→容姿端麗な嘘→BRACK MEMORY→気づけよBabyの四曲を一般常識かのように全員が知っている空間にただただ感動していた。また、オーラルというバンドのデカさを思い知った。

 

Crossfaithのライブ中横を見たらフォーリミのGENさんがいたり、sumikaのライブMVに写っていたりとすげえエピソードが聞けて本当に楽しかった。

 

その後一人の少年がやって来た。カウンターに座るなり店員さんに、明日で18になるんですよ!、と。コーラかなんかを頼んでいた。常連なようで、誰よりも店に慣れている様子だった。この年で、こんな所によくくるんだなぁと、大阪を感じた。酒さえ飲まなければ高校生でもウェルカムな店なようだった。

 

店内にはこんなノートがあった。

 

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客同士の交流を深めるためのものらしく、Twitterのアカウントを書いている人や、ライブの予定をすごい書いている人もいた。ここでもオーラルファンの多さを感じた。

 

ひとしきり楽しんだところで店を出た。いろんなアーティストの知識を深めてからまた来てみたいと思った。今度は誰かを誘って行こうと思う。